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内容証明

内容証明郵便は、名前を見ると「手紙の内容の真実を証明してくれる郵便」と勘違いされる方もいらっしゃるのですが、「書いてある内容を何月何日に送った」ということを証明してくれるだけで、書いてある内容が真偽不明の内容であっても送ることが出来ます。「貸したお金の100万円を返せ!」と内容証明郵便を送ったとして、実際には20万円を返済していて、残金が80万円だったということもあり得るわけです。「何月何日に100万円請求する郵便を送った」ということが証明されるだけです(80万円が100万円になるわけではありません)。

上記のように、書き間違ったり勘違いだったりしていては、相手の反感を買うだけですが、ちゃんと80万円請求したとして、普通の請求書とどう違うのかという話になります。まず、相手が「請求されてない」と言えません。配達証明というのをつけることもできるので、そうすれば何月何日に相手が受け取ったまでわかるのです。言った言わないというような不毛な議論を避けることが出来ます。加えて、普通郵便より値段も手間もかかりますので、こちら側の本気を見せることが出来ます。また、どんな文章をいつ送っていつ相手が受け取ったかがわかりますので、後で裁判になったときに「ちゃんとこういう文書を相手に送っています」と証拠として提出できるわけです。

内容証明を使う場面として、

 貸金などのお金の請求

 滞納家賃請求と賃貸借契約解除

 契約解除やクーリングオフ

 退会届

 古い借金の請求に対する消滅時効の援用通知

などがあります。

特に、ずーっと前に借りていた金融業者やそこから債権を買った債権回収会社、あるいは債権回収を頼まれた弁護士事務所から、突然請求書が来たりしまして、それに対して時効を主張する内容証明を出す場合も多くなっております。これは時効の要件を満たしているかどうかが重要なので専門家に相談しましょう。無視するのは良くありませんが、請求書に書いてある相手方に電話番号に連絡する前に、専門家に連絡してください。相手方との電話の内容によっては時効が使えなくなり、消せるはずの借金が消せなくなってしまうことがあります。

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